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[ 2009-12 -20 11:56 ]

これは当たり前の事かも知れませんが、案外に解説内容を鵜呑みにしたり、先生の説明を聞いて、本当は疑問点多いままであるのに、適当に納得してしまう事で、わかったつもりになっただけという場合があるのでと思います。そのような納得の仕方での勉強では、実力成績の向上はありません。
それは説明する側として、この程度の説明では理解するには不十分だろうと思いつつ説明し終わったときに、「わかりました」と生徒から言われた時、良く思うことなのであります。自分が納得いくまで粘り強くその説明内容にくいさがり分かろうとするエネルギーの違いは、成績向上の違いとなって現れてしまいます。
問題が解けないには、解けない理由が必ずあります。公式を知らなかったとかその用語の意味を誤解していたとか構文や文法事項を知らなかったとかの事由である場合は、内容を理解するに、さほど問題ではないと思います。
しかし、一部例を挙げれば「列車のすれ違いについての相対速度の考え方」や「立体の切断面に関する考え方」「時計の長針と短針の成す角度の考え方」「少し複雑な数量関係の立式」「地層断面の地層のつながり方の考え方」「天体の見え方についての考え方」等についての本当の理解には、特にその内容をイメージできる能力がとても必要であることになります。このイメージする能力が必要な内容に対しての納得は、場合によっては大変時間のかかる苦労のいるところとなると思います。
又、もう一つの疑問点の解決を阻む側面には、「そのことに気がつけば解けた」ということがあります。例えば「等積変形を利用する問題」「平面図形における角度の問題」「相似関係を利用する問題」など、気がつかなかったから解けない、教えてもらえば直ぐに分かってしまうという場合であります。すなわち、どうすれば「気がつけるようになるか」という問題です。これも気の遠くなるような時間のかかる大問題です。
特に受験生の皆さんには、解けなかった問題の解決に対して、場合によっては大変な時間と労力を必要とする事になりますが、決してあきらめない、そして、自分として納得のいった解き方考え方の中身が本当に分かるまでは、安易に「分かりました」と言うことの無いように心がけてもらわなければなりません。
飛躍的な成績向上のウラには、スピードと効果性重視の目前の偏差値獲得の為だけの打算的な勉強ではなく、どうしても知りたい、納得したい、自分の疑問点を解決したいという強い欲求から生まれる、苦労を厭わない、純粋で直向きな気持ちに立った勉学が、必要であることを分かってもらわなければなりません。